【書式付き】遺産分割協議証明書とは?協議書との違い、役立つケースまで解説します!

「遺産分割協議証明書」とはどのような書類なのか、メリットはどんなところなのか気になっている人はいませんか?遺産分割協議証明書は財産を相続する立場になって初めて関わる書類なので、わからないことも多いですよね。

そこで、この記事では「遺産分割協議証明書」が実際どのようなシーンで役立つのか、「遺産分割協議書」とどのような違いがあるのかなどもわかりやすく解説します。この記事を読んでいただくと皆さんが持っている不安や疑問もなくなるはずです。

この記事を読んでわかること

  • 遺産分割協議証明書とは相続人1人1人が遺産分割の協議内容を公に証明する書類のこと
  • 「遺産分割協議証明書」と「遺産分割協議書」には押印と署名する人に違いがある
  • 遺産分割協議証明書が役立つのは相続人が多い場合と遠方に住んでいる場合
  • 遺産分割協議証明書の書式ひな型
  • 遺産分割協議証明書を作成する際の5つの注意点

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遺産分割協議証明書とは

遺産分割協議証明書とは

遺産分割協議証明書とは、遺産分割協議後に協議内容が間違っていないことを相続人1人1人が公に証明する書類のことです。

複数人が遺産相続する場合に使われ、書類には相続する人1人1人の押印と署名がされます。

遺産分けが整った場合は原則として「遺産分割協議書」が作成されますが、遺産分割協議証明書のほうがメリットがある場合は「遺産分割協議証明書」を作ります。どちらの書類も相続人同士のトラブルを予防する目的で作られる点は共通しています。

なお、遺産分割協議証明書が必要になるケースは以下です。

  • 税務署:相続税を申告する時
  • 法務局:不動産の相続登記をする時
  • 金融機関:預貯金の名義変更や払い戻しをする時
  • 陸運局:自動車の名義を変更する時
  • 証券会社:口座の名義変更をする時

なお、遺産分割協議証明書の提出先は遺産分割協議書と同じと覚えておいて問題ありません。遺産分割協議証明書は先にお伝えしたように税務署、法務局、金融機関、陸運局、証券会社で必要になる書類です。

遺産分割協議書との違い|全員が1つの書類に署名or1人1人が別々の書類に署名

「遺産分割協議証明書」と混同されやすい書類が「遺産分割協議書」です。どちらも財産分割のトラブルを防ぐ目的で作られますが、明確な違いがあります。

遺産分割協議証明書と遺産分割協議書の違いをわかりやすく示すと以下です。

  • 遺産分割協議証明書:各相続人がそれぞれの書面に署名押印するため、相続人の数だけ書類が必要
  • 遺産分割協議書:1つの書面に相続人全員の署名押印が必要

遺産分割協議証明書と遺産分割協議書との大きな違いは、押印と署名をおこなう人が異なる点だと覚えておきましょう。

なお、遺産分割協議証明書と遺産分割協議書の効力は同じです。相続人がもらう土地や車などの財産内容を公に示すことで、不動産登記をしたり車の名義変更をしたりすることが可能になるわけです。

遺産分割協議書について詳しく知りたい方は『遺産分割協議書とは?雛形付き作成方法も徹底解説!』を参考にしてください。

遺産分割協議証明書が役立つ2つのケース

ここで、遺産分割協議証明書が役立つ2つのケースについて見ていきましょう。遺産分割協議証明書は相続人が以下のような場合に使われます。

  • 相続人が多く、遠方にいる
  • 相続人と連絡を取りづらい

相続人が多く、遠方にいる

遺産分割協議証明書は相続人が多くいるケースで役立つ証明書です。相続人がたくさんいてそれぞれの住まいが離れていると、全員が集まったり、郵送で持ち回りして遺産分割協議書に押印と署名をおこなうのもひと苦労です。時間もかかります。もしも遺産分割協議書に誤った押印をした場合などはまた一から書類作成する手間もかかります。

しかし、遺産分割協議証明書があればそのような面倒もありません。大勢で集まって1つの作成を作る必要がなく相続人1人1人が書類に記入をするだけなので気苦労なども少ないです。

連絡を取りづらい相続人がいる

また、遺産分割協議証明書はなかなか連絡が取りづらい相続人がいるケースでも役立ちます。

連絡を取ろうと試みても連絡がつかなったり返答が遅い相談人がいると、遺産分割協議書に押印や捺印がもらうのも時間がかかってしまいます。しかし、このような時に遺産分割協議証明書があれば連絡のつく人から順に書類回収をすることもできて便利です。

遺産分割協議証明書のデメリット|話し合われないケースが多い

遺産分割協議証明書にはデメリットもあります。遺産分割協議証明書の具体的なデメリットも知っておきましょう。

「遺産分割協議書」といえば、通常は相続する人全員が集まって相続内容について協議をおこない押印と署名をするものです。しかし、説明してきた「遺産分割協議証明書」ではこのような機会を持つことが少なく、相続人による認識の違いが出る可能性があります。

遺産分けの内容に相続人全員が納得している場合は問題はありませんが、そうでない場合や話し合い自体が終わっていない場合は後々もめることも考えられます。そのため、もしも遺産分割について相続人全員が満足していなかったり話し合いが途中だったりする場合は、まずは遺産分割協議をしっかりとおこなうことが重要です。

遺産分割協議証明書の書式ひな形(法務局)

遺産分割協議証明書には書式ひな形がありますので、確認しましょう。書式ひな形には自分が相続する財産のみを証明する場合と相続人全員が取得する財産を証明する場合の2通りがあります。

  • 自分が相続する財産のみを証明する場合 
  • 相続人全員の取得する財産を証明する場合

(それぞれ競合を参考に、Wordで作成してください)

それぞれの書式ひな形は以下のリンクからダウンロードすることで取得できます。記載された各項目を埋めるだけで遺産分割協議証明書が作成できますので、ぜひ利用してください。

なお、遺産分割協議証明書の書式ひな形を使う場合は、事前に相続人全員の意見をまとめて全員が納得する形にしておくことが重要です。こうすると相続トラブルが起きることが防げるからです。

遺産分割協議証明書を作成する際の5つの注意点

遺産分割協議証明書を作る場合には注意点もあります。この点を知っているのと知っていないのとでは遺産分割協議証明書を作る際の心構えや手間が異なりますので、この機会に確認しておきましょう。注意点は全部で5つです。

  • 作成日付はバラバラでも良いが、なるべく揃えるようにする
  • 署名をする際は直筆でおこなう
  • 押印は実印でおこなう
  • 印鑑証明書の添付が必要
  • 郵送し直すのが面倒な場合は捨印をするほうが良い

作成日付はバラバラでも良いが、なるべく揃えるようにする

遺産分割協議証明書を相続人それぞれが作成すると「作成日付」がバラバラになってしまうことが考えられます。

日付が異なっていても遺産分割協議証明書の効力は変わりませんが、相続人すべての遺産分割協議証明書のなかでもっとも遅い日付が遺産分割協議成立日となるので注意します。

もしも作成日付による相続人同士の認識違いを防ぎたい場合は、遺産分割を取りまとめる人が相続人1人1人に日付を合わせてほしいと伝えると良いでしょう。

署名をする際は直筆で行う

遺産分割協議証明書の署名は直筆でおこなう点も覚えておきます。

パソコンで打ち込んだ方が見やすくきれいではないかと思う人もいますが、遺産分割協議証明書には署名が必要です。そのためパソコンで名前を打ち込んで遺産分割協議証明書を印刷することは避けましょう。

押印は実印で行う

遺産分割協議証明書の押印は認印などではなく実印でおこなうことも忘れないようにします。

遺産分割協議証明書に認め印やシャチハタなどのハンコを押しても、財産の内容を公に示す書類にはなりません。そのため、遺産分割協議証明書には必ず実印を押します。

実印とは各市町村で印鑑登録をしている公的なハンコのことを指します。

印鑑証明書の添付が必要(必要書類)

また、遺産分割協議証明書の提出で必要な書類には証明書以外に印鑑証明書もあります。これは遺産分割協議証明書に押印されたハンコが著名した本人であることを確かめるための書類です。印鑑証明書は各市区町村から発行を受けられますので用意しておきましょう。

郵送し直すのが面倒な場合は捨印も押す方が良い

遺産分割協議証明書は書類の欄外に捨印を押す場合もあります。捨印は書類の記述内容に軽微な誤りがあった場合に訂正印としての役割を果たしてくれるものです。

もしも遺産分割協議証明書に記載ミスがあった場合に再度郵送するのが面倒だと感じる人は、捨印をしておくのがおすすめです。

そうすれば単純な誤字や脱字などがあった際に、修正が容易に可能になります。

よくある質問

最後に、遺産分割協議証明書に関するよくある質問について。ぜひ1つ1つ確認してください。

数次相続の場合の書き方は?

「数次相続(すうじそうぞく)」とは、複数の相続が立て続けに発生したケースです。

たとえば夫が亡くなりその後に妻が亡くなった場合などです。夫と妻は再婚同士で夫には前妻との間に子どもがいると仮定します。

夫が死亡後に妻が亡くなった場合、夫の法定相続人は妻と前妻の子どもです。妻の法定相続人は妻の両親です。このケースでは夫の前妻の子どもと妻の両親が遺産分割協議をおこなわなければならない事態が発生します。このように複雑な相続が数次相続です。

数次相続における遺産分割協議証明書の書き方では注意すべき点もあります。詳しくは以下です。

  • 亡くなった「被相続人」は先に亡くなった人の「相続人」という立場になる
  • 2番目に亡くなった被相続人は「相続人兼被相続人」と表記する
  • 1人分の相続人の場合は「相続人」と表記して、2人分の相続人の場合は「相続人兼〇〇の相続人」と表記する

遺産放棄する場合はどうすれば良い?

遺産分割協議における相続分を放棄したい場合ですが、まずは遺産分割協議に参加して自分は「相続しない」という意思を示して他の相続人全員の合意を得ます。その後、遺産分割協議書に署名捺印すれば遺産相続をしないことが確定します。

しかし、この遺産放棄の方法には注意点もあります。それは遺産分割協議で自分の相続分を放棄したとしてもマイナスの遺産相続を免れることはできない点です。そのため、遺産放棄の意志を示した人にも借り入れ、税金やクレジットカードの未払い分などを支払う責任が発生してしまいます。このように遺産分割協議書には正式な財産放棄の効力はないため、気をつけましょう。

突然、遺産分割協議証明書を送られた際はどうすれば良い?

遺産分割協議証明書が自宅に送られてきた場合は、自分が取得する財産、他の相続人が取得する財産内容を一つ一つ確認します。そしてもしも記載内容で不明な点があれば遺産分割協議証明書を取りまとめている人に質問をしましょう。

いざ遺産分割をして相続税を申告しようとすると、初めての経験で困ったり手が止まってしまう人も少なくありません。現金や保険以外に不動産があったりするケースは特にそうでしょう。

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遺産分割協議証明書まとめ

遺産分割協議証明書について以下のことを説明しました。

  • 遺産分割協議書の意味
  • 「遺産分割協議証明書」と「遺産分割協議書」との違い
  • 遺産分割協議証明書が役立つ2つのケース
  • 遺産分割協議証明書に関するデメリット
  • 遺産分割協議証明書の書式ひな型
  • 遺産分割協議証明書を作成する際の5つの注意点
  • よくある質問

遺産分割協議証明書はメリットもデメリットもあるため、相続人同士でもめないように注意点を守って作成することが大切です。

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