【体験談】「自分でやったら『行政や社会の仕組み』の網羅的な知識がついた」市原様

実際に相続が発生するまでは、相続税の申告について考える機会はあまりないかもしれません。ですからいざ発生した時に、ご自分で申告をしたくてもどうしたらよいのかとまどってしまうことが多いのではないでしょうか。

実は相続税の申告は、初心者でも自分ですることが可能です。自分で申告するメリットは、まず費用を節約できることが大きいでしょう。さらにそれだけではなく、今まで知らなかった制度を理解する好機となり、今後に役立つ知識を得ることもできるのです。

今回は、そんな思いをもって相続税申告に挑戦された方の体験談をご紹介します。

※インタビュー内容は2023年1月7日まで提供していた「基本プラン(旧)」をご利用頂いた際のものとなります。2023年3月現在とサービス内容が一部異なりますのでご了承ください※

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■ お話を聞いた方
市原様(40代後半・会社員) / 子 / 遺産総額5000〜7500万円 / 遺言書なし / 配偶者、子1名が相続 / 千葉
【財産項目】預貯金、土地、建物(自宅マンション、戸建空き家)、上場株式、投資信託、その他(介護保険料の還付金等)
【債務項目】固定資産税、各種租税公課、診察費
【死亡保険金】あり
【死亡退職金】なし
【生前贈与】なし
【相次相続】なし
【開始のタイミング】相続発生から3ヶ月後
【かかった期間】約半年

1. 知識がなくても自分で申告することを考えたきっかけ

――まず、相続について事前にどれくらいの知識をお持ちだったか教えてください。

知識はゼロで、マイナスと言ってもいいくらいでした。まったくわからなかったです。

亡くなった直後は葬儀などが優先で、相続について考え始めたのは1ヶ月後くらいでした。

――相続税がかかったり、申告が必要だったりすることはご存じでしたか?

相続税という言葉は知っていましたが、「うちは払う必要があるのかな」くらいにしか思っていませんでした。

なにしろ相続資産がどれくらいあるのかさえ把握できていなかったので。それから、親が亡くなったらするべきことが書かれている本を1冊読んで、申告が必要かどうかの基準になる基礎控除額についてはそこで知りました。

――では、ほとんど知識がないところからのスタートだったのですね。インターネットなどで調べると、税理士さんに依頼することを勧めるサイトがたくさんあったかと思います。そちらは検討されましたか?

一応検討はしましたが、そもそも最初から自分でやろうと思っていたので依頼はしませんでした。

――ご自身で「マイナス」と思うところからのスタートだったにもかかわらず、自分で申告をしようと考えたのはなぜでしょうか?

実は生前に父と意思疎通ができなくなってしまい、そのため「成年後見人制度」を利用するための準備をしていました。申請には家庭裁判所に提出する多くの書類を市役所や法務局へ行って集める必要がありました。申請する前に父が亡くなってしまいましたが、資料集めの経験もあって、「相続税の申告も自分でできるのでは」と感じたのです。

 

2. 自分での申告を決意した決め手は2つ

――では、ご自分での申告を決意した決め手はありましたか?このような手続きを自分でするのがお好きだったとか?

いえ、逆にこういうことは嫌いなタイプでした。

決め手のひとつは、「この機会に勉強して、お金を通して『行政や社会の仕組み』についての知識を深めたい」との思いが強かったことです。たとえば、私はサラリーマンなので確定申告の経験もありません。そして親の介護や保険についてもよく知らないということを、今回痛感しました。

ただ成年後見制度の準備をしている時に、少し“社会の仕組み”がわかってきた感覚がありました。ですから相続税の申告も自分でやれば、もっと理解できるようになるかなと。

――なるほど。ご自分で申告をする方は、できるだけ費用をかけたくないことが理由の場合が多いですが、それとは違う思いをおもちだったのですね。

そうですね。費用はあまり重視していませんでした。

あと、もうひとつ決め手があって、相続財産について自分できちんと把握したいと思ったのです。万が一申告もれをして税務調査がきても、自分で対応できるようになりたかった。

もし税理士さんにお願いしても、被相続人の過去の資金使途などは、結果として自分で調べないといけないですからね。

――大変すばらしいと思います。申告までは、どのようなペースで進められましたか?

働きながらでしたから、「一気に全部」ではなく「少しずつゆっくり」進めていった感じです。昼休みを利用したり、仕事が終わった後に実家で遺品を整理したり。

はじめは役所の相談コーナーで手続きの進め方を聞くなどして、学習と手続きを並行するような形で取り組んでいました。

――では、申告までどのくらいの期間がかかりましたか?

全部で半年ほどです。はじめの1~2ヶ月で半分くらい作業は終わりましたが、ペースには波があり、さらにコロナの影響やほかの作業などもあったので、最終的には半年くらいかかりました。

 

3. 自分で申告をした成果を実感!

――ご自分で申告の準備をするなかで、とくに大変だと感じたのはどのようなところですか?

私の場合は土地評価ですね。飛び地もあったので、素人には難しく感じました。大まかには調べて理解はできるのですが、最終的にこれが正しいのかどうかが判断できなくて……。ここに関しては、相続税申告サービスの「better相続」を利用して、そこにいた税理士さんに相談して解決しました。

あと精神的に大変だったのは、会社に行きながら申告準備を進めなくてはいけなかったことです。手続きが必要な金融機関が複数ありましたし、市役所や法務局に平日行くために有給もかなり使いました。時間のなさがつらかったです。

――そうですよね。働きながら、別に大きなプロジェクトを行うようなものですからね。では逆に、簡単だと感じたところはありますか?

私は仕事をしながら短い時間でこなさなくてはいけなかったので、簡単と思えることはありませんでした。でも、ひとつひとつの作業自体は、それほど難しくないと感じました。

ですから時間がある方なら、「思ったよりも簡単」という印象になるのかもしれません。

そのあたりは、状況の違いで個人差があるように思いますが、better相続の税理士さんにいつでも質問できる環境にあったのも良かったですね。だいぶ救われました。

――税理士さんをうまくご活用されたのですね。今回、ご自分で申告されてよかったところはどんなところですか?

この前相続登記を終えたのですが、相続税申告を経験した後なので、それに比べると非常に簡単だと感じました。もし相続登記を司法書士さんに依頼すると7万円くらいかかるといわれていますが、「この手続きに7万円?」と思えたのです。

先ほども申し上げたとおり、こうした知識が本当にゼロのところからのスタートだったので……。このような感想がもてるのは、自分で勉強した成果だと感じました。

 

4. 「自分で申告」はおすすめできる?

――相続税の申告を経験されて、自分で申告手続きすることをおすすめできるのはどんな人だと思われますか?

さきほどお話ししましたように、ひとつひとつの作業はそれほど難しくないと思うんです。ですから時間がある方は、余裕をもって取り組めるのではないでしょうか。

逆にお仕事が忙しくて時間が取れない方は、つらく感じるかもしれませんね。

――これから自分で申告することを考えている方に、アドバイスがありましたらお願いします。

最近できた「法定相続情報証明制度」がとても便利だったので、おすすめしたいです。手続きの同時進行が可能になりますし、発行手数料も無料です。とくに兄弟が多い方や、手続きが必要な金融機関が多い方は、最初に取得しておくといいと思います。

あとは、完全にひとりで申告しようとすると難しいと思うので、申告をサポートしてくれる「better相続」というサービスがあることをお伝えしたいです。

5. アドバイスがあると全然違う!自分での申告をサポートするbetter相続とは

――ご利用になったbetter相続についてお伺いします。まず、better相続はどのようにしてお知りになりましたか?

インターネットで検索をしていて、見つけました。

――なぜbetter相続を選ばれたのでしょうか。ほかのサービスも検討されましたか?

自分での申告をサポートしてくれるサービスは、better相続以外あまり見つけられませんでした。本を見ながら進める無料のソフトなどもありましたが、better相続のほうがニーズに合っていたので登録しました。

――better相続を利用してよかったところは?

アドバイスがもらえたり、聞かないとわからないことにすぐ答えてもらえたりして、安心できるところですね。

私は自分でいろいろ調べるタイプなのですが、自分だけでは限界があるように感じました。それは、おおまかな部分はわかっても、細かいところで疑問点がいろいろと出てくるからです。そして細かい疑問は、本を読んでもなかなか答えを見つけられない。

ですからそんなときに頼れる税理士さんがいると、効率的にも気持ち的にも全然違うと思いました。

――さきほど、申告でとくに大変だったのは土地評価だとお話しいただきましたが、better相続を利用したことで解決できましたか?

はい。お任せできたので、難しかったですけど大変さは減りました。プロはやっぱり違うなと感じたので、お願いしてよかったです。

――では逆に、もっとこうしてほしいと思われたことはありますか?

いくつか気づいた点は随時担当の税理士さんにお伝えして、意見を取り入れてもらいました。better相続のようなサービスがもっと広がってほしいと願っているので、これからも応援したいと思います。

――最後に、これからbetter相続を利用する方にメッセージをお願いします。

実は担当の税理士さんがとても親切丁寧だったので、「自分で申告する」ことをうっかり忘れてしまいそうになりました。ご利用になる方はそこを勘違いしないように注意したほうがいい、と言えるくらい頼りになる税理士さんにお任せできますよ。わからないことは即答してもらえるし、本当に助かりました。

――本日は大変参考になるお話を聞かせていただきまして、ありがとうございました。

6. 相続税の申告を自分ですると大きな自信がもてる!

相続税の申告を自分で達成したら、ほかの手続きが簡単に思えるくらいの知識も身につけることができたという、大変興味深いお話を聞くことができました。

自分で申告するのは大変な面もありますが、今後のさまざまな手続きにおいて役立つ経験ができるのなら、挑戦する価値があるかもしれませんね。

「できるなら自分で申告してみようかな」とお考えの方は、better相続のようなサポートサービスもありますから、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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