相続が発生する前から様々な準備を行っておくことで、いざという時に余裕を持って相続手続きを進められます。
余裕があると自分で相続手続きを行う選択肢が増え、専門家に依頼する費用を抑えることができます。しかし、自分で手続きを行う際にミスや抜け漏れが起こることを不安に思われる方も多くいらっしゃいます。
今回はインタビューさせていただいた佐藤様に、生前から相続の準備をしておく大切さと、『better相続』で確認しながら自分で手続きを終えられた感想についてお聞きしました。
■ お話を聞いた方
お名前:佐藤様
性別:男性
年齢:70歳
職業:無職(退職済み)
家族構成:妻と2人暮らし、子供は3人いるが独立
亡くなった方:母
相続人:兄弟と佐藤様の2名
相続財産の内容:預貯金と不動産
目次
初めての相続でも自分で手続きを行おうと思ったきっかけ
―相続は今回が初めてでしたか?
私自身、相続の手続きは初めてです。
―初めての手続きということですが、相続に関する情報はどのように集めていらっしゃいましたか?
母が生前の頃から相続のセミナーを受講しており、そこで相続手続きについて情報を集めていました。
その時に『better相続』について紹介をされ、サービスに興味を持ちました。かなり良さそうなシステムだなと思い、母が亡くなってから不明点などを電話で問合せ、利用させていただきました。
申告と登記以外は自治体から配布された『おくやみハンドブック』を確認しながら手続きを進めました。
―ありがとうございます。相続税申告が必要だと知ったきっかけなどはございますか?
生前の内から財産について調べていて、相続税が発生するかどうか計算をしており、小規模宅地等の特例を利用すると相続税が0円になることもわかっていました。
申告が必要なこと自体は十数年前から理解をしていました。
―財産について計算をし、相続税申告が必要だとわかった際に税理士への依頼は検討しましたか?
亡くなる前から税理士に依頼するのではなく、自分で手続きを行おうと思っていました。
最初はツールも使わず、完全に自分で申告などを行おうと思いましたが、『better相続申告』を知り、自分で行った手続きが正しいどうか確認したかったので今回利用しました。
―ありがとうございます。自分で相続税申告を行うシステムは他にもございますが、そちらはご検討しましたか?
『better相続申告』をセミナーで知った際に、システムの使いやすさやリーズナブルな点が良かったので、他のサービスは検討しませんでした。
『better相続申告』への期待と使った感想
―『better相続申告』を知ってからサイトも見ていただいたと思うのですが、印象などはございますか?
非常によくできたサイトだなと思いました。
自分で申告できることはある程度理解していたのですが、サイト内にある『better相続活用診断』でシステムを使えるか、自分で申告ができるかどうか診断できたのが良かったです。
―『better相続』を利用する際に期待したことはありますか?
最初は自分自身で行おうと思っていましたが、やはり抜け漏れや勘違い、ミスがあってはいけないと思い、確認するためのツールとして期待していました。
―ありがとうございます。システムを利用前に不安な部分はありましたか?
小規模宅地等の特例が使えるか、私道の対応はできるのかが不安でした。その点を利用前に問い合わせ、十分対応できることが分かったのでシステムを使いました。
―不安点が解消されて良かったです。問合せから『better相続申告』を利用する際にどれくらいの検討期間がありましたか?
問い合わせから3日後に利用を開始しました。
セミナーでどのようなことが行えるのかを把握していましたし、YouTubeチャンネルでシステムの内容について解説していたので、システムについては理解していました。
不安な点もすぐに回答をもらえ、クリアになったのですぐに使わせていただきました。
―ありがとうございます。実際に『better相続申告』を使ってみて、相続税申告は簡単にできましたか?
非常に簡単にできました。完成度の高いシステムだと思いました。
わからないことはQ&Aでガイドされていたので、わかりやすかったです。
財産の種類や評価については大体想定していた通りだったのですが、庭の立ち木や太陽光発電なども財産に含まれるだと知りました。被相続人の財産ではなかったので今回の相続とは関係なかったのですが、こんなものまで相続財産になるのだとびっくりしました。
Q&Aで分からないことは相談ができましたし、返信も翌営業日には返ってきたので、レスポンスも良かったです。非常に良いサポートを受けることができました。
―Q&Aが役に立って良かったです。相続税申告書を作成する上で不明点があった際、専門家などに相談はしましたか?
どこにも相談せず、『better相続申告』を利用して税務署にそのまま提出しました。
財産内容がシンプルだったので、迷わずにシステムへ情報を入力することができました。
―相続税申告書を提出するまでにどれくらいの期間がかかりましたか?
データ自体は2か月で完成しました。ただ、老人ホームの退去費用がわかるまでに時間がかかったため、実際に税務署へ提出するまでに4か月かかりました。
―『better相続申告』で期限内に申告を終えられたので、弊社としてお役に立ててうれしく思います。そんな『better相続申告』でできるようなると良い機能などはありますか?
遺産分割協議書を自動で作成してくれる機能があると良いと思いました。預貯金や不動産情報を入力するので、その内容が遺産分割協議書にそのまま反映されると作成の手間が省けて良いと思います。
―ちなみに相続税申告以外の手続きで大変だったことはありますか?
母が病気になった時に相続について考えはじめ、戸籍謄本などの必要書類は数年前から行っていました。ある程度行っていたので、戸籍の収集という面では大変なことはありませんでした。
銀行の残高証明書は予約をしなければいけなかったり、何回も通って1か月後に出してもらったりするケースなどもあって、苦労まではいかないものの手間はかかりました。
でも、全体としては大変だったことはありませんでした。
生前から相続について準備しておく大切さ
―これから相続税申告を行う方へメッセージをお願いします。
やはり相続が発生してから事を始めるのは非常に大変なので、事前の準備が一番重要だと思います。
母にエンディングノートを書いてもらい、財産がどれくらいあるのか、医療の方針について、お墓について、亡くなった時に誰へ連絡をするのかなどを書いてもらっていたので、生前から非常に円滑に財産の把握を行うことができました。
相続人が複数人いる場合、「争続」にならないように、事前に相続人同士で話し合った方が良いと思います。母親が入院している時にお見舞いに来るので、その時に財産の分け方について同意を得ていました。そのため、円滑に財産の分割ができました。
いかに亡くなった方の財産の意向を把握して、相続人とのコミュニケーションを取るのかが重要だと思います。
相続が発生したらタイムリミットがあるので、事前に決められた内容に沿って行えば、そこまで難しくないのではないかなと思います。
これからネットバンク・ネット証券やデジタル通貨など、紙で見られない相続財産が発生する方も出てくるので、エンディングノートなどに記載をしてもらわないと見つけにくいと思います。
私自身、エンディングノートを作成していますが、今後デジタル遺産も問題になると思うので、事前に整理をして、相続人になる方に伝えておくことが大切だと感じています。
―事前にエンディングノートを作成されていて、素晴らしい取り組みだと思います。ただ、相続人になる立場の方から、相続の話題に触れるのが難しいといったお声もありますが、どのように解決したのでしょうか?
最初から財産について聞くと相手も身構えてしまうので、最初は亡くなった時は誰に連絡をしてほしいか、葬儀には誰を呼べばいいか、医療方針などから聞き始めて、徐々に財産について聞いていくのが良いと思います。
そうするとそこまで抵抗なく財産についてなども聞けると思います。
相続登記の必要性と『better相続登記』を知ったきっかけ
―ここからはbetter相続登記についてお聞かせいただければと思います。相続登記が必要だと知ったのはいつですか?
こちらも母が生前の内に受けたセミナーで相続登記が必要だと知りました。その際に『better相続申告』と『better相続登記』を紹介していて、そこでシステムについて知りました。
不動産が共有名義だったことも知っていたので、母が亡くなったら相続登記をしなければいけないことも認識していました。
―相続登記を行う際に司法書士など専門家に依頼することも検討しましたか?
相続登記は自分でできそうだと思ったので、専門家への依頼は検討していませんでした。専門家への相談も行いませんでした。
―初めから自分で相続登記を行おうと思っていたのですね。自分で相続登記を行う際に『better相続登記』を利用しようと思った決め手はありますか?
相続税申告が必要で『better相続申告』を使おうと思った時に、登記もセットで使うとスムーズに手続きができると思い、『better相続登記』も利用しました。
自分自身で行うことも考えたのですが、最新情報をアップデートしていますし、入力したデータがそのまま申請書に反映される非常に素晴らしいシステムだとセミナーでわかっていたので、システムを使って漏れなく確認しながら間違いなく登記ができるだろうと思いました。
―『better相続登記』のサイトもご利用前に確認いただいたと思うのですが、ご感想はありますか?
特に不明点などない、良いサイトだと思いました。申告と同様に『自分でできるか1分診断』があり、利用前にシステムを使えるかどうか確認できたのは良かったです。
『better相続登記』を使って自分で簡単に相続登記ができた
―『better相続登記』を利用されるまでの検討期間はどれくらいでしたか?
申告と同様に問い合わせてから3日後に利用しました。
―短期間で利用していただきありがとうございます。実際に『better相続登記』を使ってみて相続登記は簡単にできましたか?
あっけないくらい簡単にできたので、本当にこれでいいのかと思うくらいでした。
綴り方やどのような形で提出すればよいのか、原本を返してもらうにはどうすればいいのかなども記載されていたので、何の支障もなく法務局へ提出して登記ができたので良かったと思っています。
―簡単に相続登記ができて良かったです。サービスを利用する前と良くも悪くもギャップなどはありましたか?
期待する以上によくできたシステムでした。不動産に関する遺産分割協議書は『better相続登記』で自動作成できたのですが、申告でも言った通り、預貯金なども自動で作成していただけるといいなと思いました。
ただ、そこが重大なネックになることはなく、今のままでも十分使えるシステムだと思っています。
―『better相続登記』を利用する中で役に立った機能などはありますか?
入力したデータがそのまま登記申請書に反映されたのが役立ちました。また、今回私道があったのですが、それも登記申請書の中に盛り込まれていたので、ここまで反映してくれるのだと思いました。
システムにおまかせでそのまま出せばいいのだなと思い、そのまま問題なく登記ができたので感謝しています。
相続登記も生前からの準備が大切
―これから相続登記を行う方へメッセージをお願いします。
やはり相続発生前からどのような不動産があるのか調べておくことが大切だと思います。後から私道があった、自分の住んでいない地域に不動産があったなどの場合ですと、後手間になるので、事前に固定資産評価証明書などを取って把握しておいた方が良いと思います。
相続が発生した後ですと、やらなければいけないことが多く、不動産まで頭が回らないケースもあり得るので、事前に被相続人が持っている不動産を把握しておくことが大切だと思います。
―ありがとうございます。その他『better相続』に関するご感想などがありましたらお願いします。
非常によくできたサービスでした。私がシステム内で躓いた箇所をブラッシュアップしていただければさらに良いシステムになると思います。
もし、自筆証書遺言の作成支援システムなどがあれば使ってみたいと思います。やはり、遺言書の書き方でミスがあると相続が発生した時にまずいので、専門家視点のシステムがあれば利用される方も多いのではないかと思います。
―貴重なご意見ありがとうございます。現在は相続税申告と相続登記のシステムのみですが、今後様々なサービスの開発も検討していますので、ご期待いただければと思います。
非常に使い勝手が良かったのでラインナップが増えれば、ハードルが高いと感じる方も多いと思うのですが、相続の導入部分で自分は何をしなければいけないのかという気づきから具体的なシステムに発展していくと非常に良いかなと思います。
生前から準備をしておき、慌てずに自分で相続手続きを進められるようにしよう
今回のインタビューで印象深かったのは「生前から財産などを把握しておくこと」です。
佐藤様はお母さまの生前からエンディングノートを作成してもらい、財産などについて把握をしていました。事前に準備をしておくことで、円滑に相続手続きを進めることができます。また、自分で相続税申告や相続登記を行う時間もでき、専門家に依頼する費用も抑えることができます。
生前に相続について話し合うにはハードルが高い場合、死後に連絡してほしい方や葬儀に読んでほしい方などから話し始めると、財産についても聞くことができたと佐藤様さんは語っていました。皆様も佐藤様のように連絡してほしい方の整理から生前準備を進めてみてはいかがでしょうか。
そうすることで財産の把握が簡単になり、相続税申告や相続登記を自分で行いやすくなるかもしれません。