遺産分割とは?手続きの流れと揉めやすい4つのケースを解説!

「遺産分割ってなにをしたらいいの?」

あなたは今、このようにお考えではありませんか?

遺産の分け方で親族とトラブルを起こしたくない。

もし、遺産相続のルールが明確にわかって、トラブルなくスムーズに遺産分割が終わればうれしいですよね。

この記事では遺産分割の手続きの流れと親族トラブルを防ぐ方法を詳しくご紹介します。

さらに以下の2つもご紹介します。

  • 遺産分割を決める期限
  • 遺産分割の方法3つ

この記事を読み終わる頃には、遺産分割をスムーズに行えるようになります。

さっそく遺産分割について学んでいきましょう。

遺産分割とは|遺産を相続する人で分割すること

遺産分割とは被相続人が遺言を残さず亡くなった場合に、各相続人で遺産を分割することをいいます。

遺言書がない場合、相続財産は相続人全員で共有されると民法898条で定められているため、遺産分割はこれに沿って行われます。

しかし、誰に何の財産が与えられるかは定められていないため、相続人全員で話し合って決めます。この時の話し合いを遺産分割協議と呼びます。

遺産の割合を決める期限は無い|ただし、10ヶ月以内の決定がベスト

遺産を分割する時期の期限はありませんが、相続税の申告には期限があります。

相続税の申告は、被相続人が死亡してから10ヶ月以内に行わなくてはならず、相続税申告にあたっては、原則として遺産分割が完了している必要があります。

そのため、基本的には、相続税の申告時期である10ヶ月以内に、遺産分割する割合を決める必要があります。

なお、相続税申告は全員が必要なわけではないので、自分が相続税申告が必要かどうかがわからない場合は、下記の記事を参考にしてください。

遺産を分割する3つの方法

ここでは、遺産を分割する以下の3つの方法についてご紹介していきます。

  • 現物分割|家や車を分割
  • 代償分割|現物の代わりにお金を渡す
  • 換価分割|財産を売却してお金で分割

現物分割|家や車を分割

現物分割とは、例えば、長男は家を相続し、次男は車を相続するといったように現物をそのまま分割する方法です。

手続きが簡単に終わるメリットはありますが、財産の価値が不明確で、かつ、均等に分けることができないため、不公平になりやすく、慎重な話し合いが必要になります。

土地の場合は一人で全て相続する以外に、土地を複数に分けて登録をし直す「分筆」を行う方法もあります。

各相続人が土地を相続できるメリットがありますが、分筆することで土地の売却価格が下がる場合があり、また、分筆すること自体に費用や労力が発生し、相当の期間も必要になるため注意が必要です。

代償分割|現物の代わりにお金を渡す

代償分割とは、遺産を現物で相続した相続人から他の相続人に対してお金を支払うという方法です。

比較的、公平に遺産分割を行うことができるため、便利な分割方法です。

相続人の中で遺産を残したい人と残したくない人が出たときに、便利な分割方法です。

一方で、土地等を実際に売却するわけではないので、財産の価値が不明確な場合があり、代償金額をいくらに設定するかでトラブルになる可能性があります。

また、代償分割は他の相続人に払うお金を用意しなければならず、遺産を現物で相続した相続人に代償金の支払能力がない場合は代償分割が難しくなります。

換価分割|財産を売却してお金で分割

換価分割とは、家や車などの財産を売却し、そのお金を分割する方法です。

全員に平等に資産が分配されるメリットがあり、相続人が既に家や車などを所有していて、相続した財産は処分したい場合にも有効です。

ただし、財産の売却にあたって、相続人全員が売却することに同意する必要があり、また、相続後のトラブルを避けるためにできるだけ早く売却しなければならない場合があり、トラブルの原因となる可能性があります。

ただし財産を一度相続してから売却しなければならないため、相続の名義を共同にするか個人にするかがトラブルの原因となるデメリットがあります。

遺産分割の流れ|揉めた場合は裁判に…

ここでは遺産分割の流れをご紹介します。

相続人全員が合意をして、遺産分割がスムーズに進めば以下の通りになります。

遺産分割協議で揉めた場合は、裁判に発展する可能性もあるため、慎重に行いましょう。

  1. 遺言書があるか確認する
  2. 相続人を確定する
  3. 遺産がどれだけあるのか調べる
  4. 遺産分割協議を行う
  5. 遺産分割協議書にまとめる
  6. 調停・審判(裁判)を行う(親族と揉めた場合)

1.遺言書があるか確認する

遺産分割を終えてから遺言書が発見されたら、原則として遺言の内容が優先されます。そのため、まず自宅などに遺言書がないかを確認しましょう。

相続人全員が既に行われた遺産分割の内容に合意している場合は、遺産分割の内容を優先させることもできますが、相続人全員が、遺言の存在及び内容を知ったうえで合意する必要があります。

遺言を隠す行為は「欠格事由」となり財産を相続する資格が無くなってしまうため、遺言が見つかった場合は、必ず相続人全員に知らせ、内容を確認できるようにしましょう。裁判所での検認の手続をとるのが安全です。

遺言書は故人が自分で保管している場合以外に、公証役場のデータベースに保管されていることがあります。

自宅などに故人が書いた遺言書が見つからなければ公証役場に問い合わせてみると、「あとからデータベースに保管されていた」ということがなくなり労力が減ります。

2.相続人を確定する

遺産相続を始める前に、必ず相続人を確定させましょう。

確定させずに相続を始めてあとから相続人が出てきた場合は、これまでの相続内容が無効となってしまいます。

相続人を確定させるには、亡くなった人の戸籍を調査します。

相続人には優先順位があり、以下のようになっています。

  • 常に相続人:被相続人の配偶者(法律婚の場合のみ)
  • 第1順位:被相続人の子(子が死亡している場合は孫)
  • 第2順位:被相続人の親(親が死亡している場合は祖父母)
  • 第3順位:被相続人の兄弟姉妹(兄弟姉妹が死亡している場合は甥姪)

相続は同じ順位の相続人全員で行う必要があります。

上の順位の相続人が相続する場合は、下の順位の相続人は相続できません。

3.遺産がどれだけあるのか調べる

最初に相続する遺産がどれだけあるのか調べましょう。

後から財産が発覚した場合には、その時にあらためて遺産分割協議を行うことも可能ですが、相続税申告後の場合は、修正申告が必要になる可能性もあり、申告期限が迫ると余裕もなくなるため、最初に可能な限り全ての遺産を洗い出す必要があります。

遺産がどれだけあるのかわからなければ、不満が出ないような遺産分割ができません。

また、預貯金のようなプラスの遺産だけでなく借金などのマイナスな遺産も相続する必要があります。

遺産がマイナスだった場合には相続放棄ができます。

しかし、相続放棄をするには相続が開始したことを知ってから、3ヶ月以内に家庭裁判所に申し述べなければいけません。

親族が亡くなったあとの3ヶ月はあっという間に過ぎてしまうため、遺産がどれだけあるのかを正確に調べることが重要です。

4.遺産分割協議を行う

相続人が確定したら、相続人全員で遺産の分け方についての話し合いをしましょう。

これを遺産分割協議といいます。

遺産分割協議は相続人全員が合意する必要があり、全員が合意していない場合は無効となります。

また行方不明の相続人を除外していたり、隠し子に気づかず除外して行った遺産分割協議も無効になるため注意しましょう。

5.遺産分割協議書にまとめる

遺産分割協議が終わったら協議した内容を遺産分割協議書にまとめましょう。

遺産分割協議書は相続人全員が署名を行い、実印を押印します。

印鑑証明書も添付し、相続人全員が同じものを1通ずつ所持します。

遺産分割協議書を作成したあとは基本的に内容を変更できません。

変更するには相続人全員の合意が必要になるため、時間と手間がかかります。

遺産分割協議書を作成する際は内容を慎重に決めましょう。

6.調停・審判(裁判)を行う(親族と揉めた場合のみ)

親族と揉めてしまい相続人全員の合意が取れず遺産分割協議書が作成できない場合は、遺産分割調停を行います。

遺産分割調停では第三者(裁判官と調停委員)が双方の事情を考慮し、解決案を提示することでお互いが納得いくように間を取り持ってくれます。

それでも決まらなかった場合は、遺産の権利などを考慮して審判が行われます。

遺産分割で揉める4つのパターン

ここでは遺産分割で揉める4つのパターンについてご紹介します。

  1. 遺産分割をする前に遺産を貰っている
  2. 遺産の内容を把握しておらず、分割後にトラブルになる
  3. 亡くなった方の世話をしていたから多めに貰いたい人がいる
  4. 亡くなった方が遺産を愛人などの第三者に渡してしまった

遺産分割する前に遺産をもらっている

遺産分割前の遺産は相続人全員の共有資産であるため、遺産分割をする前に遺産の中から勝手に金銭を使用したりを、遺産を売却してはいけません。

相続人や第三者が遺産分割前に金銭を勝手に使ったり遺産を勝手に売却してしまった場合は、訴訟を起こして損害賠償請求を行う等の手段があります。

訴訟には時間がかかるため、その間に遺産を売却して金銭を使ってしまって無くなってしまい回収できない可能性があるため注意が必要です。

遺産の内容を把握しておらず、分割後にトラブルになる

遺産分割協議を行う前に遺産を全て把握していない状態で分割をしてしまうと、分割後にトラブルになる可能性があります。

例えば、遺産分割後に新たに現金が出てきた場合、あらためて遺産分割協議を行う必要が発生し、トラブルの原因になる可能性があります。

これを防ぐには、遺産分割協議に入る前に遺産の内容を全て把握しておくようにしましょう。

遺産分割の対象となる遺産の内容は以下のとおりです。

遺産分割の対象 プラス遺産 不動産(土地・家など)
現金(預貯金・タンス預金など)
有価証券(株式・国債など)
債権(貸付金・慰謝料請求権など)
知的財産権(著作権・慰謝料請求権など)
事業用財産(機械器具・農耕具など)
家庭用財産(自動車・貴金属など)
その他(占有権・ゴルフ会員権など)
マイナス遺産 借入金(住宅ローン・車のローンなど)
未払金(賃貸料・水道光熱費など)
保証金(敷金・買掛金など)
保証債務(連帯保証人など)
公租公課(住民税・固定資産税など)
葬式費用
遺産分割の対象外 死亡退職金
遺族年金
生命保険金

とくに故人が亡くなったことにより受け取った死亡保険金などは、契約上の受取人固有の財産とあるため、遺産分割協議の対象外となります。

もし、この死亡保険金を契約上の受取人とは違う相続人が受け取った場合には、契約上の受取人からその相続人への贈与となり、贈与税が課される可能性があるので注意が必要です。

亡くなった人の世話をしていたから多めに貰いたい人がいる

亡くなった人の介護のために仕事も結婚もしていなかった人は、遺産を多めに貰える可能性があります。これを「寄与分」といいます。「寄与分」とは、亡くなった人の財産の維持又は増加について「特別の寄与」をした人がいる場合、貢献度に応じて相続できる財産をプラスする制度です。介護における「特別の寄与」とは、「無償で介護をした」こと、「介護をしたことでなくなった方の財産の維持または増加に役立った」こと、「相続財産を多くもらえるほどの貢献だったこと」が要件になりますが、要件を満たしているかどうかを相続人全員が同意する必要があり、トラブルの原因になる可能性があります。

なお、令和元年7月の相続法改正で、相続人以外の親族が無償で介護等を行った場合に、相続人に対して寄与度に応じた金銭(特別寄与料)を請求できる制度ができました。

亡くなった方が遺産を愛人などの第三者に渡してしまった

遺産相続は基本的に遺言が優先されますが、「愛人に遺産を全て相続する」と書いてあっても、親族は一定の遺産を相続できます。

この制度を「遺留分」といい、遺産の一定の割合の相続を相続人に保証してくれます。

遺留分の詳しい内容は以下の表の通りです。

相続する人 遺留分
配偶者 法定相続分の1/2
子供
両親 法定相続分の1/2
(被相続人に配偶者や孫がいない場合は1/3)
兄弟姉妹 権利なし

遺産分割を決めたら次は相続税!税理士に頼むと費用は50万円以上必要

遺産分割を決めたら相続税の申告を行う必要があります。

相続税の申告には税理士に依頼するか、自分で行うかの2択です。

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遺産分割 まとめ

いかがだったでしょうか。

遺産分割とは、相続人全員で遺産を分割すること。

遺産分割に期限はないが、相続税は10ヶ月以内のため、遺産分割も10ヶ月以内に決める必要がある。

資産を分割する3つの方法は

  • 現物分割|家や車を分割
  • 代償分割|現物の代わりにお金を渡す
  • 換価分割|財産を売却してお金で分割

遺産分割の流れは

  1. 遺言書があるかを確認する
  2. 相続人を確定する
  3. 遺産がどれだけあるのかを調べる
  4. 遺産分割協議を行う
  5. 遺産分割協議書にまとめる
  6. 調停・審判(裁判)を行う(親族と揉めた場合)

遺産相続にかかるお金について

  • 相続税申告にかかる税理士費用は50万円以上が相場
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遺産分割の悩みがなくなって、トラブルなく遺産相続を終えるためにこの記事がお役に立てば幸いです。

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